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幼児期に「生きる喜び」を実感する環境を整えてあげる

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「遊び」は、好きな時に「もうやめた」と言って立ち去る事が許されます。 その自由が「遊び」の性質です。 しかし、「仕事」は面倒になったからといって、立ち去る事は許されません。 投げ出したい時でも全力を尽くして乗り越えるのが「仕事」です。

子どもが内面から良い方向へと変わるのは、「自分の意志ではじめた」事を「持続して」行い、「全力を尽くして乗り越え」て、「わかった」「できた」という実感をあじわったときです。子どもの内面から生きる喜びや自尊感情が湧いてくるのです。 「活動のサイクル」といいます。

子どもは本当は「遊び」よりも自分を成長させる「仕事」の方が好きなのです。 だから、子どもが生きる喜びでいっぱいになる「仕事」をする事ができる状況を作ってあげるのが大人の役割です。

つまり「環境を整えてあげる」「やり方をしてみせる」のです。

普段、夕食の支度の時、子どもが「手伝うよ」と寄ってきても、 「危ないから」と追い払っていませんか? 子どもは自分の手を使って、自分でやりたがっているのです。

子ども用に小さな包丁と小さなまな板を用意してあげましょう。
包丁の持ち方と使い方を見せた後、キュウリをゆっくり切ってみせましょう。 子どもに包丁を持たせると、真剣な顔で最後まであるだけのキュウリを切ってしまいます。

もっとやりたいといいだしたら、卵割りはいかがでしょうか。
卵の持ち方、コンコンと割れ目がつくまで叩くこと、割れ目を上にして親指二つで押し広げるように容器に割り込む事をしてみせると、子どもは真剣な顔でみるはずです。一回目は失敗するかもしれませんが、「もう一回やらせて」と言ってきたら成功するまでやらせて、成功したらほめてあげましょう。うまくできたら、満足そうに離れていきます。

雨の日、一日中家に居る時は、靴磨きのお手伝いもいいですね。 磨いてほしい靴と靴磨きの道具を渡し、やり方をおしえましよう。 やり終えた後に靴は靴箱に、靴墨などの道具も元の場所に戻すように、後片付けまでしっかり教えましょう。

それぞれの中に「活動のサイクル」が存在し、「ひとりでやりたい」を満足させるものになっています。 達成感が重なると満足のある1日になります。

それから「お手伝いすることない?」と子どもから言ってきたらめっけものです。 進んで食事の準備をしてくれたり、洗濯物を畳んでくれたりもし、とても落ち着いた状態が続きます。

子どもの自信に溢れ、目をキラキラさせたきれいな表情は、 欲しがっている物を買ってあげた時や、ディズニーランドに連れて行ってあげた時に見た事がなかったものです。 子どもが「生きる喜び」を実感する機会を提供するのに、お金も特別の時間もかからないのです。

子どもは、何かを集中して行い満足感や達成感を味わうと、精神が落ち着き、素直な良い状態になります。

幼児期の子どもには「自分でしたい!」「できるようになりたい!」という強い願望があるので、それを満たすための「環境を整え」て、自分でできるように、やり方をはっきりと「して見せる」という二つの配慮が必要です。

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p_takaya デザイナー&モンテッソーリポータル「バンビーノ」編集長/池角貴也   広告デザイン会社、OL向け雑誌編集部、音楽雑誌編集部、WEB制作会社、映像制作会社勤務を経て、株式会社フラグメント(ホームページ制作会社)代表。
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