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「反抗期」という言葉で片付けないで(1歳〜3歳)

女の子泣いている
2歳前後になると、突然泣き出して泣き止まなかったり、急に不機嫌になってグズって動かなくなり、周囲を困らせたりすることがあります。そんな子どもの態度に対し、大人は「あー反抗期だからしょうがないわー」とかいいます。 某メディアの記事なんて、なんちゃらコーディネーターの方が「魔の2歳児」「怪獣期」とかまで言っています。

本当に「反抗期」なのでしょうか?

「反抗期」という用語は大人が勝手に作ったものです。 この言葉で片付けられた結果、泣き叫んだ子どもの言い分や抵抗は無視されてしまいます。本当に罪深き言葉です。

「子どもの突然の不機嫌や大泣きには必ず原因がある!」とモンテッソーリは言いました。 2歳前後の命がけの抵抗には2つの理由があるのです。

 

自分でやりたかったのに、大人が勝手にやってしまった。

片言で自分の意思を表現できるようになった頃から、自分でやりたい願望が出てきます。
日常生活で「私がするのだ」と思った事を大人がやってしまうと、子どもは全力で怒るのです。

例えば、
ある夕食の支度時、いつもは卵の皮むきを子どもがやっていたのに、うっかりママがむいてしまったりして、子どもの突然の大泣きが始まった時ありませんか?

いつもは自分でセーラームーンのハンカチをカバンに入れて毎朝登園するのに、バタバタしてて、ママが別のハンカチを手早くたたんでカバンに入れてしまった時とか?

そんな時、子どもは大泣きした後、たいてい40分は動かないそうです。

「自分でするのだ」と思っていた事が出来なかった子どもの悲しみは、それくらいの時間をかけなければ癒されないのです。

大人の無知な行動が不機嫌の原因となっているのに、その事を理解することもなく、「反抗期なのね」で片付けてしまう大人が多いのです。

秩序が狂った。
「いつもの順序じゃない」「いつもの場所にない」「いつもの人の物ではない」など、いつも通りでないと、子どもは泣き出したり、ぐずったりします。大人は「どうして強情なの!」と怒鳴ってしまいます。このような1歳から目立ち始め、3歳をピークで消えてしまう不思議な感覚をモンテッソーリは「秩序感」と呼びました。

子育てを始めたばかりのお母さんは、子どもの強情や不機嫌の原因が「秩序感」という、この時期特有の感受性に起因している」の だと知れば、「ああ秩序感なのね」と感動して、子どもの反応を見て、ふさわしい対応の仕方を考える事が出来ます。

この「秩序感」の事を知っていると知らないとでは大違いです。
不可解なこだわりで大人の生活のリズムが妨げられると、「ああ、第一反抗期が始まったわ」「どうしてそんなに強情なのよ!」なんて、ついどなったり、怒り心頭に達することもあり、虐待に繋がりようなしつけをしたりします。怖いです。

ママとパパでお風呂での髪の洗い方が違うと、ものすごい勢いで泣き出しますよね。あれはよくみられる「秩序感の狂い」ですね。

逆に、この秩序感を有効に生かす方法もあります。
いつもの場所に同じものがないと起きる秩序感。つかったおもちゃをその棚の決まったところに戻せるようにシールで「しるし」をつけてあげたりすると、子どもは定めたらところに合わせて戻すということに情熱を燃やします。あらゆるところに秩序があるように配慮されていれば、子どもは心理的に落ち着き、意識して行動する人になります。

秩序の敏感期に、秩序に守られた子どもは、堅固な土台をもつ建造物のように安定した人格を築く事ができる。とモンテッソーリは言います。

秩序は、善そのものではないが、善に至るための不可欠な道であるから、人生の初期に現れる「秩序感」を大事にすることは、生涯に影響を及ぼすほど大事なことなのです。

 

相良敦子(2007).親子が輝くモンテッソーリのメッセージ 子育ち・子育てのカギ 河出書房新社

親子が輝くモンテッソーリのメッセージ―子育ち・子育てのカギ

 

この秩序感を知って、私は深く反省・後悔をしました。
まだ、娘が2歳の頃。浜松に家族旅行に行きました。あまり旅行に行く事もないので、娘はとてもハイテンションでした。場末のスポットとかもりあがらない所でも、娘は嬉しそうに駆けずり回っておりました。

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このハイテンションのあとに、裏にある蕎麦屋で大泣きの事件がおきる。

「お昼を食べよう」「この近くに有名な蕎麦屋がある!」という事になりまして、しばし並んでから、蕎麦屋に入りました。しかし、いざ、テーブルに座ろうと思った時に、娘が突然大泣きしはじめたのです。なぜ?急に?このタイミング??
どんなになだめても泣きやみません。まわりのお客さんの目も気になって、その場にいられなくなって、注文せずに出てしまいました。「なんでっ急に泣き出すんだよ!」「せっかく並んで食べられるところだったのに!」私はそうやって娘をどなりつけ、両手をガシっと掴んで揺さぶりました。もう虐待です。

秩序感を知った時、あの頃の事をよく思い出します。
なぜ?あの時、娘の秩序は狂ってしまったのだろう?
1)蕎麦屋には滅多にいかないし、どっちかっていうと座敷に座ると思っていたのに、テーブルに通されたから。

2)娘にとって家族でランチはファミレスに行くっと思っていたのに、蕎麦屋だったから。

3)蕎麦屋のテーブルが娘の目線からとても高くて、違和感を覚えたから。

あの時、自分が蕎麦をやっと食べられると思いが崩れた事と、娘が反抗期のせいだっ!と思い、ひどいことをしてしまいました。

また、実家に帰った時、娘が泣いている時になだめようとすると、
「こどもを甘やかすんじゃない!」「あんたがしっかりせんからよっ」「ちゃんとしつけんねっ」「嫁さんもなんで泣かすっとね!」みたいなことを田舎の両親にいわれると、反射的にそれに応じて、しかったりしていました。 田舎の母ちゃん達の教育にはなんの根拠もありませんし、私自身も秩序感の事を知りませんでしたので、本当に間違いだらけの子育てだったと思っています。 このような大切な時期に、反抗期という言葉で片付けては絶対にいけないのです。 反省しても取り戻せないのです。

「ああ秩序感だと」と認識して、子どもの反応を見て、ふさわしい対応の仕方を考える余裕を持ちましょう。

p_takaya デザイナー&モンテッソーリポータル「バンビーノ」編集長/池角貴也   広告デザイン会社、OL向け雑誌編集部、音楽雑誌編集部、WEB制作会社、映像制作会社勤務を経て、株式会社フラグメント(ホームページ制作会社)代表。
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