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モンテッソーリについてよくある質問にお答えします。

Q.007

外遊びや身体を使った運動はしないの?

A

いいえ。モンテッソーリ教育でも、外遊びや身体を動かすことはとても大切にしています。

モンテッソーリというと、子どもが静かな教室で教具に集中している姿を思い浮かべる方も多いかもしれません。

でも、子どもの発達にとって「動くこと」は欠かせません。

歩く、走る、運ぶ、持ち上げる、しゃがむ、登る、バランスを取る。
そして手や指を細かく動かす。

モンテッソーリ教育では、身体と心を別々に考えるのではなく、子どもは「動きながら学ぶ存在」だと考えます。

モンテッソーリでは「動くこと」を止めません

一般的な「お勉強」のイメージでは、椅子に座ってじっとしていることが学習だと思われがちです。

しかし、モンテッソーリの教室を見てみると、子どもたちは意外なほどよく動いています。

棚まで活動を取りに行く。
机まで運ぶ。
椅子を動かす。
床にマットを敷く。
水を汲みに行く。
使い終わったものを元の場所へ戻す。

子どもは自分で活動を選び、そのために必要な動きを自分自身で行います。

「静かに座っていなさい」と身体の動きを止めて学ばせるのではなく、目的を持って動くことそのものが学びの一部になっています。

水を運ぶことも、机を洗うことも「身体を使う活動」です

モンテッソーリの「日常生活の活動」には、身体を使うものがたくさんあります。

ピッチャーに水を入れて運ぶ。
机を洗う。
床を掃く。
窓を拭く。
洗濯をする。
植物に水をあげる。
食器を運ぶ。

こうした活動では、手先だけではなく、腕、肩、背中、脚など身体全体を使います。

しかも、ただ身体を動かすのではありません。
水をこぼさないように運ぶ、周りの人にぶつからないように歩く、道具を適切な力で扱うなど、自分の動きを自分で調整する経験が含まれています。

「線上歩行」という活動もあります

3〜6歳のモンテッソーリ環境には、床に描かれた線の上を歩く「Walking on the Line(線上歩行)」という活動があります。

子どもは線に沿ってゆっくり歩きながら、身体のバランスや動きを自分で調整していきます。

慣れてくると、物を持って歩くなど、より繊細な身体のコントロールへ発展することもあります。

競争して速く走るのではなく、自分の身体を自分の意思でコントロールすることに意識を向ける活動です。

もちろん、外でもたくさん身体を動かします

モンテッソーリ教育は室内だけで完結する教育ではありません。

屋外は、子どもにとって非常に豊かな環境です。

走る。
登る。
土を掘る。
落ち葉を集める。
植物を育てる。
虫を観察する。
重いものを運ぶ。
長い距離を歩く。

室内では経験できない大きな身体の動きや、自然との出会いがあります。

AMIも、モンテッソーリ環境には屋内だけでなく屋外環境が含まれ、自然との接触や身体活動の機会を持つことを重視しています。

外遊びは「運動させる時間」だけではありません

外に出る目的は、単に子どもの体力を消耗させることではありません。

たとえば散歩をしていると、アリの行列を見つけて立ち止まるかもしれません。
風で葉が動いていることに気づくかもしれません。
昨日なかった花が咲いていることに気づくかもしれません。

歩くこと、身体を動かすこと、自然を観察すること、言葉を知ることは、幼い子どもの中では別々の「科目」ではありません。

身体を使って世界に関わることそのものが、子どもの学びになります。

では、体育やスポーツはどう考えるの?

モンテッソーリ教育は、スポーツを否定する教育でもありません。

近年AMIでは、モンテッソーリの原則をスポーツ環境へ応用する「Montessori Sports」という取り組みも展開されています。

そこでは、スポーツを単に勝敗や競争の場として捉えるのではなく、子どもの自立、協力、自己認識、身体の発達などを支える環境として考えています。

ただし、一般的な体育や運動会をどのように実施するかは、それぞれの園の教育方針によって異なります。
「モンテッソーリ園なら必ずこの運動をする」という共通のプログラムがあるわけではありません。

「集中している=動いていない」ではありません

モンテッソーリ教育でよく使われる「集中」という言葉から、静かに座り続ける子どもを想像することがあります。

でも実際には、子どもは身体を使いながら深く集中することがあります。

重い水差しを両手で運んでいるとき。
雑巾を力いっぱい絞っているとき。
長い棒を周囲にぶつけないよう慎重に運んでいるとき。
外で夢中になって穴を掘っているとき。

そこには身体の動きと精神の集中が同時にあります。

モンテッソーリ教育にとって「動くこと」と「集中すること」は、反対のものではありません。

まとめ

モンテッソーリ教育でも、子どもはたくさん身体を動かします。

室内では、歩く、運ぶ、掃く、洗う、注ぐなど、目的を持った動きを繰り返します。
そして屋外では、走ったり、登ったり、自然を観察したり、身体全体を使って世界と関わります。

大切なのは、「運動の時間だから身体を動かす」「勉強の時間だから身体を止める」と分けすぎないこと。

子どもは、身体を動かしながら世界を知っていきます。

それは、モンテッソーリ教育が大切にしてきた考え方の一つです。

参考資料・出典

Association Montessori Internationale(AMI)「Montessori Environments」
AMI公式 Montessori Environmentsを見る

Association Montessori Internationale(AMI)「Montessori 3–6」
AMI公式 Montessori 3–6を見る

AMI / Montessori Sports
AMI公式 Montessori Sportsを見る

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