
モンテッソーリについてよくある質問にお答えします。
モンテッソーリと伝統的な教育との違いは何ですか?

A モンテッソーリ教育の特徴は、子どもが自分で活動を選び、手や身体を使いながら、自分のペースで学べる環境を整えることです。教師は子どもを観察し、発達や興味に応じた活動を紹介して、その学びを支えます。
ただし、「伝統的な教育」という言葉が指す内容は幅広く、園や学校によって実践は異なります。ここでは幼児期を中心に、教師がクラス全体へ同じ活動を提示する一斉活動と比べながら、主な特徴を説明します。
1. 活動の選び方と進め方
一斉活動では、共通の内容にクラス全体で取り組みます。モンテッソーリ教育では、一人ひとりが自分に合った活動を選び、繰り返し取り組む時間を大切にします。全員が同じタイミングで、同じことを終える必要はありません。
ただし、自由な選択には、道具を大切にする、ほかの人の活動を妨げないといった約束が伴います。また、一人で行う活動だけでなく、友達と協力したり、小集団で学んだりする機会もあります。
2. 環境と教具
子どもが自分で道具を取り出し、使い、片付けられるように、棚や家具、道具の大きさや配置を工夫します。モンテッソーリ教具には、手で扱うことで大きさや数量などを具体的に確かめたり、自分で間違いに気づいたりできる仕組みがあります。
3. 教師の関わり方
クラス全体に説明する場面が中心の指導に対し、モンテッソーリ教師は、一人ひとりの様子を観察して、活動を紹介する時期や援助の仕方を考えます。道具の使い方を示し、子どもが自分で取り組み始めたら集中を見守り、必要に応じて手助けします。
4. 異年齢での共同生活
例えば、3〜6歳のクラスでは、年齢や経験の異なる子どもたちが一緒に過ごします。年上の子の活動を見て興味を広げたり、知っていることを伝えたりしながら、互いに学び合います。場所や道具を共有する日常生活も、他者への配慮を学ぶ機会になります。
5. 成長の捉え方
教師は、活動への取り組み方や理解、動きの変化などを観察し、次の援助につなげます。周囲との比較だけで判断せず、その子自身の成長を捉えることを重視します。ただし、評価の仕組みは年齢や学校制度によって異なるため、「モンテッソーリ教育では一切テストをしない」とは言い切れません。
子どもの主体性や自立、他者と協力する力は、ほかの教育でも大切にされています。モンテッソーリ教育の特徴は、それらを支える環境、教具、教師の援助、異年齢での生活を、一つの教育体系として組み合わせている点にあります。
ことばを育てるえほん あいうえオノマトペ
出版社 : 河出書房新社
発売日 : 2021/4/21
言語 : 日本語
単行本 : 96ページ
ISBN-10 : 4309291376
ISBN-13 : 978-4309291376
寸法 : 19.1 x 1.4 x 17.9 cm








