
モンテッソーリについてよくある質問にお答えします。
モンテッソーリの教具(マテリアル)は何が特別なのですか?
A モンテッソーリの教具(マテリアル)は、子どもが自分の手と感覚を使い、違いを発見したり、結果を確かめたりしながら学べるように工夫されています。見た目の美しさだけでなく、形や寸法、活動の進め方にも目的があります。
特徴に注目しやすい工夫:感覚教具では、大きさ、長さ、色、音など、注目してほしい特徴が分かりやすくなるように設計されています。例えば、ピンクタワーは色と形をそろえ、大きさの違いに目を向けやすくしています。
自分で確かめる機会:教具や活動には、子ども自身が間違いや違和感に気づき、やり直す手がかりがあります。教師に正解を教えてもらうだけでなく、自分で確かめながら取り組む経験を大切にします。
具体的な経験から理解へ:見たり、触れたり、動かしたりする経験を通して、大きさや数量などの性質を捉えていきます。こうした経験が、後に抽象的な概念を理解するための土台になります。
段階を踏んで取り組める構成:教具や活動には、単純なものから複雑なものへと進めるつながりがあります。教師は子どもの様子を観察し、興味や発達段階に合った活動を紹介します。
自分で活動できる環境:教具を取り出す場所や戻す場所を決め、必要なものをそろえておくことで、子どもが準備から片付けまで取り組みやすくなります。教具の工夫と環境、大人の援助が組み合わさって、自主的な学びを支えます。
ここでは、感覚教具の代表的な例として「ピンクタワー」と「茶色の階段」を紹介します。
ピンクタワー

写真提供:上野毛モンテッソーリこどものいえ「バンビーノ」
目的:大きさの違いを目で見分け、順序づける経験をするための教具です。
構造:一辺が1cmから10cmまで、1cmずつ大きくなる10個の立方体で構成されています。すべてピンク色で、縦・横・高さの3方向が変化します。大きさに伴って体積や重さも異なります。
活動:立方体を一つずつ運び、大きさを見比べながら、大きいものから小さいものへ順に積み重ねます。目で確かめ、手の動きを調整しながら置く経験が、動きの協応や集中を支えます。
茶色の階段

写真提供:上野毛モンテッソーリこどものいえ「バンビーノ」
目的:太さの違いを目で見分け、順序づける経験をするための教具です。
構造:長さがすべて20cmで、断面が正方形の10個の角柱からなります。最も細いものは1×1×20cm、最も太いものは10×10×20cmです。長さは変わらず、幅と高さの2方向が1cmずつ変化します。
活動:角柱の太さを見比べながら順に並べ、階段状に配置します。持ち運び、位置をそろえる動作を通して、目で捉えた違いと手の動きを結びつけていきます。
二つの教具に共通すること
ピンクタワーは大きさ、茶色の階段は太さの違いに注目する教具です。どちらも、違いを見分け、比較し、順序づける経験ができます。こうした感覚的な経験は、後の数量や幾何の学びにもつながります。
それぞれの基本の活動に親しんだあとには、二つの教具を組み合わせ、大きさや太さの関係を探る活動もあります。

ピンクタワーと茶色の階段(写真提供:上野毛モンテッソーリこどものいえ「バンビーノ」)
大切なのは、完成した形だけではなく、子どもが自分で見比べ、動かし、確かめる過程です。教師は使い方を丁寧に示したうえで、子どもの取り組みを観察し、必要に応じて援助します。
その他の教具
モンテッソーリの教室には、感覚、言語、数など、それぞれの学びを支える教具があります。以下に、その一部を紹介します。
写真提供:上野毛モンテッソーリこどものいえ「バンビーノ」

セガン板(数教育)

五十音並べ(言語教育)

雑音筒(感覚教育)

色板(感覚教育)

はめこみ円柱(感覚教育)

色つき円柱(感覚教育)

鉄製はめ込み(言語教育)

つむ棒(数教育)

二項式(感覚教育)

数の棒(数教育)
ことばを育てるえほん あいうえオノマトペ
出版社 : 河出書房新社
発売日 : 2021/4/21
言語 : 日本語
単行本 : 96ページ
ISBN-10 : 4309291376
ISBN-13 : 978-4309291376
寸法 : 19.1 x 1.4 x 17.9 cm








