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美味しさの秘密は出汁

日本食や日本人の味覚が優れていると言われることのひとつに、「うま味」があります。

うま味は、甘味、辛味、苦味、酸味につぐ五番目の味覚として位置付けられ、日本人が発見しました。

甘いや辛いなどで言い表せない、うまい味と言うことです。

新しい味と言うよりは、日本人にとっては馴染み深い味、おふくろの味なんです。

その代表格が、昆布と鰹や椎茸などでとった 「出汁」です。 単体でも美味しいのですが、 昆布のグルタミン酸と鰹節のイノシン酸や椎茸のグアニル酸が混ざると、相乗効果でうま味成分が何倍にもなり、 「うっま~~~い!!」になるんですよ。

学生時代、実験室のビーカーで、鰹と昆布出汁を別々にとり、味を比べ、合わせたときの感動を今でも覚えてます。 ジャンクな生活をしていた若者達が、ビーカーの「出汁」をいつまでも飲んでましたっけ・・・

脱線しました、そんなこんなの「出汁」ですが、 皆さんはご自宅で、昆布や鰹から出汁を取ってますか?

めんどうだし、時間がない、鰹節より顆粒のだしの素の方が楽で安いし手軽だしといろいろな理由があると思いますが、 そこをあえて、出汁を取ることをおすすめします。 理由は3つ!

(簡単で)
世界の出汁の中で最も簡単にできるが日本の出汁なんです。

(美味しくて健康)
天然成分の旨味で料理がグググ~ンっと美味しくなるのです。

(料理が楽)
味付けに悩まず、出汁のうまみを生かした薄味調理で、離乳食から介護食まで家族全員満足できるご飯ができるのです。

顆粒だしの素を使っていたかたは、 そんなに難しく考えないで、スリーステップで行ってみましょう!!


【ステップ①】魚紛を顆粒のように使う!

煮干粉
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いわし粉と鰹なども入れた天然のだしパック

02
この他にも、鰹だけのものなど、スーパーにもいろいろ売ってます。

これを、顆粒のだしの素ように使ってみてください。
味噌汁の出汁としてはもちろん、炒めものにもさっとかけたり、味が足りない時なども使えます。
パックのものも、中身がかなり細かい物でしたら、袋を破いてだして同じように使えますよ!

具だくさんの味噌汁にしたら、魚紛のざらつきもたいして気になりません。

しかし、先ほど、うま味成分は他のものと合わせると何倍もうまくなると言いました。

なので、もうひと越え!


【ステップ②】とにかく水につけておく!

子育て中は毎日がバタバタ、今すぐ味噌汁を作りたい、でも、昆布をいれずに鍋のお湯が沸きました!なんてしょっちゅう。
なので!

昆布を水に入れておくだけでできる昆布水

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前日晩に、昆布を水に入れて冷蔵庫に入れておくだけで、翌日には昆布のうま味がでた昆布水になってます。
料理を始めるときに昆布を入れてすぐ火をつけてしまうより、一晩くらい浸けた方が苦味が少なく断然美味しい!

ん?めんどう?

いやいや、昆布を水に入れておくだけです。やかんで沸かした麦茶を冷まして、冷蔵庫に入れるより簡単ですよ!

昆布だけでももちろんよいのですが、私はこれに、煮干も入れたりします。
800ccくらいのポットに煮干6~10本適当にいれてます。
味付けしてない食べる煮干なら、えぐみも少なく頭も腸も取らなくて大丈夫。
私は、出したついでに子供と一緒にポリポリ食べてます(笑)
大きい煮干はやはり頭も腸も取ると出汁が美味しいです。

あえて煮干を買わなくても、ステップ①の煮干粉を加えるのだっていいですよ、①だけより何倍もうま味が深まる出汁がとれます。

煮干以外にも、干し椎茸や、切り干し大根もそれぞれ風味ある出汁が出ます。
椎茸や切り干し大根は、火にかける前に取り出して他の料理にも使えます。
椎茸出汁は風味が強いので、昆布や鰹とあわせるのが多く、めんつゆなどによく合います。

〈昆布出汁の取り方〉
昆布水をそのまま鍋に移して火にかけ、沸騰前に昆布を取り出します。
煮干も一緒に入れてる場合はそのままもう少し煮だします。


【ステップ③】香り高く鰹節に手を出す

さらに香り高く行きたいときは、やはり鰹節です。入れちゃいましょう!

鰹節も削りたての贅沢なものから、パックの細かいもの、業務用のものまでたくさんあります。

こちらは厚削りのもの

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業務用って書いてありますが、これは150gなので、家庭でも使いきりやすいサイズ、値段も手頃で、しっかり味も出ます。
これは、厚切りなので、そのまま食べたくなりますが、骨やふしがあるので注意してくださいと裏書きありました。
ま、私は食べちゃいましたけど、小さいお子さまは注意です。

〈鰹だしの取り方〉
昆布を引き上げた沸騰前の鍋に、鰹節をドサッと入れて、弱火で1分くらい煮だし、あみじゃくしですくってしまいます。

出しガラも捨てずに活用できます。
(それはまた今度に。)

さて、さて、せっかくとった出汁です。
お味噌汁に、煮物に、茹でた青菜の下味に、野菜や肉の含め煮に、出汁茶漬けに、何にでも使ってください。
そして、少ない調味料で味付けしてください。

きっと、美味しくてビックリしますよ!

余ってしまったら冷蔵庫に入れて翌日使っても。
冷凍ならもう少し長持ちします。風味は落ちますが、料理で大さじ2位とか、ちょっと出汁を入れたい時に役立ちます。
しかし、余るほど作らず、使いきるのも美味しいご飯の秘訣だと思います。

料理家・食育アドバイザー/チェリーゆみこ   
自身の仕事と子育ての両立経験から、時短や使い回し料理を得意とする、食と心と体の繋がりを提唱。2009年より食育講演・親子クッキング・手作り味噌の会など開催。
2019年AMI(国際モンテッソーリ協会)公認の国際ディプロマ(2.5〜6+歳)取得。
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