カテゴリ / コラム ようこそわが家へ~モンテッソーリ×里親活動の記録~
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<第21話> 交流最後の振り返り Aちゃんをおうちに迎え入れるためのミーティング

こちらの絵は実際にAちゃんが段ボールに描いた絵。タイトル「おとーたんと、Aちゃんと、おかーたん」

 

4回目のお泊まり後も、3回目と同じく
私から離れようとせず、
引き離されて泣きました。切ない。

その様子を
児童相談所と乳児院の職員さんが
ご覧になっていたので
その後の話し合いはとてもスムーズ(笑)

Aちゃんを迎え入れる心の準備ができているかどうかを再確認され、乳児院のスタッフから見ても、もうおうちに行っても大丈夫そう(むしろ前回も今回も泣いていて、かわいそうなくらい)という話になり、
全員同意のもと、
Aちゃんがおうちに来る日取りが決定しました。

 

やった――――――――――――

 

1回目のお泊まりの時、あんなに不安だったのがウソのように、今はAちゃんがおうちに来る日を心待ちにしています。
こちらもすごい変化を遂げたものです…

 

お泊まりでのAちゃんの様子を伝えているときに、あぁ、もうこのメンバーがそろっての振り返りは最後なのでは?と気づき、

「担当さんをはじめ、
 ここの職員さんたちには本当に感謝しています。
 Aちゃんの方が
 私たちより生活リズムが良くて(笑)
 お風呂も歯磨きもいやがらなくて
 ここでいろいろ、
 愛情深く教えてもらったんだな~って。
 ゼロから自分で育てていたら、
 こうはなってなさそうだなって(笑)
 本当にありがとうございます」

とお伝えさせて頂きました。
すると担当さんが

「こちらこそです!
○月から始まって7ヶ月、
ほんとに長かったと思います。
その間、ずっと丁寧に
Aちゃんと関係を築いて下さって
こちらの方が感謝です」

と。
そして、

「こんな里親さん、見たことないです。
 あんな、(お泊まりの帰り際に)
 泣いて帰りたくないって。
 私もこの仕事が長くて、
 たくさんの子どもたちを見てきましたけど
 もしかしたら初めてかもしれません。
 だから大手を振って
『いってらっしゃーい!』ってお見送りできます。
 本当に、丁寧にいい関係を作って下さって、
 ありがとうございます」

と仰って頂いたのでした。

 

う…嬉しい…(涙)

 

というか、みんな泣くもんじゃないのか! 

 

でも、だとしたら
本当にこれは、モンテッソーリを通して
子どもの発達を学んでいたおかげであり、

今まで関わってきた子どもたちと
ご指導下さった恩師の方々、
切磋琢磨し合った同僚の皆々様のおかげだなぁと
しみじみと感じています。

 

そしてやっぱり、
モンテッソーリは里親活動でもヒントをくれる
ということを、改めて認識した次第です。

里親という初めての立場で、
初めてづくしの交流でも
里子という目の前の子どもの、
今の育ちの助けになるのは何だろう? 
今、目の前の子どもに必要なもの・
邪魔なものは何だろう?
と観察して、環境を整えて
うまくいかなかったらまた観察して、
環境を整え直して

この試行錯誤の繰り返しの結果、
「おうちがいい」と言ってもらえるまでの
いい関係が築けたんじゃないかな、
と感じています。

子どもがこういう姿を見せてくれるというのは、
本当に、心の底から、里親自身の励みにもなります。

 

もー、それなのに、里親支援員さんたら

「まぁ、ずっとおうちにいるようになると、
 Aちゃんもあれ?ってなって
 今まで見せたことないような、
 悪い顔も見せることもあるので…
 里親さんが『こんなはずじゃなかった…』
 って頭を抱えるようなことも
 お試し行動として、
 することがあるかもしれません」

とか言うんですよ―――
やだ――― 
今はやめてよ―――
怖いから(笑)

 

誤解なきよう書いておきますと
これも、あくまでも
里親支援員さんのやさしさです(笑)
今、すごくいい関係だからこそ
この先、予期せぬこともありますよ
とあらかじめ伝えておいてくれるという。

今がゴールじゃなくて
あくまでも節目の一つであって
おうちに行ってからが新たなスタートだということですね。

なのでこの話はまだまだ続くのであります。
あ~お試し行動怖いよ~ 
いつ来るんだろう…
できればこないでほしい(笑)


今回の第21話でコラム/ようこそわが家へ~モンテッソーリ×里親活動の記録~の第1シーズン終了になります。
第2シーズン(おうちに来てから)の連載再開は現在未定ですが、3人の生活を暖かく見守っていただければと思います。
ぜひ、コラムの感想やシロクマさんへの応援メッセージを↓下記フォームより送って頂けると嬉しいです。


<第1話> 里親になろう、そう思ってから実際に動き始めるまで
<第2話> いざ、里親研修へ 心に残る愛着障害の話
<第3話> ドキドキの児童養護施設実習 の中で思い出される発達の4段階
<第4話> このモヤモヤは何?…里親家族のロールモデルを求めて
<第5話> 里親登録後の実習の方が長いゾ! 乳児院の子どもたちとの出会い
<第6話> 乳児院の子どもたちを通して見えてきた実親さんの背景と、里親側の気持ちの変化
<第7話> いざ養育委託の話が来たら、ただただ嬉しいだけだったという話
<第8話> はじめまして、里子ちゃん 戸惑いと反発と喜びとが交錯する初対面 
<第9話> 里子ちゃんの気持ちをぜんぶ言葉にすることで進んだ交流 
<第10話> 私の持ち物を通して交流が進んだ話 
<第11話> 初めてのおうち体験 魅力的なのはおもちゃじゃなかった 日常生活との出会い
<第12話> 一般家庭は危険がいっぱい 安全確保とモンテッソーリの考え方とのせめぎ合い 
<第13話> おうちは楽しい だけじゃない。不安と緊張で戸惑うことも 
<第14話> まだおうちに来てもいないのに幼稚園選び? 慌ただしくもなんだか楽しい
<第15話> 初めてのお泊まりで、初めて大泣きした夜のこと
<第16話> 甘え全開で嬉しいけど身体が(涙) でもとても大事な「甘え」の意味
<第17話> 今は何が最優先? 難しすぎる育児と家事のバランスゲーム
<第18話> 2回目のお泊まり お迎え時に聞いた初めての言葉
<第19話> 泣く理由が180°変わった3回目のお泊まり 愛着関係の移り変わり
<第20話> お客さんへの反応で垣間見えた、Aちゃんにとってのおうちの意味
<第21話> 交流最後の振り返り Aちゃんをおうちに迎え入れるためのミーティング(第1シーズン最終回)

国際モンテッソーリ教師、保育士/シロクマ   
30歳過ぎてからモンテッソーリに出会い、その考え方に惚れこむあまり国際資格を取る。その後、モンテッソーリ教師・保育士としてこどものいえや保育園で約10年働く。途中、結婚して子どもに恵まれなかったことがきっかけで里親制度に興味を持ち、里親として子どもの養育に関わりたいと思い、今に至る。現在2歳半の里子ちゃんの長期養育を目指して交流中。子どものためのモンテッソーリ、子どものための里親制度がより多くの人に知ってもらえたらという思いで執筆中。
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